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アザラシに出会える!? 絶景アイランドで感動の自然体験。〈利尻自然ガイドサービス〉

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北海道の北に浮かぶ利尻島へは、稚内港からフェリーにゆられること約1時間40分。アイヌ語で「高い島」〈リィ・シリ〉という名の通り、島の中央にそびえ立つ利尻山が島のシンボル。その美しさから利尻富士と呼ばれる標高1721メートルの利尻山は日本百名山のひとつに数えられています。豊かな北方の自然に恵まれた利尻島のほとんどが〈利尻礼文サロベツ国立公園〉に指定され、夏の時期には道内外から多くのお客さんが訪れます。円形のこじんまりとした利尻島は、ぐるりと一周するのに車で約1時間。30分も車を走らせれば海、山、湖、森の絶景スポットが目白押し。さらにキャンプ場が5か所、温泉が2か所というロケーションを誇っています。

フェリー奥に見えるのは利尻山。稚内から利尻島鴛泊(おしどまり)港、礼文島香深(かふか)港へはハートランドフェリーで。利尻島までは2等席2140円〜、礼文島までは2等席2370円〜。詳しくはこちら→http://www.heartlandferry.jp/

そんな利尻島の大自然を島のスペシャリストとともに体験できる、個人や少人数向けアウトドアツアーを行なっているのが〈利尻自然ガイドサービス〉。ガイドをつとめる代表の渡辺敏哉さんは利尻島出身で、小さな頃から海から山までを遊び場にしてきました。

頼れる島のエキスパート、渡辺さん。利尻山にて。(写真:利尻自然ガイドサービス)

「利尻島は、北海道のいいところがギュッとつめこまれたような、贅沢な島なんです」と語る渡辺さん。アウトドアを思いっきり満喫したい人から、ちょっと山歩きを楽しみたい人まで、夏メニューは登山、トレッキング、シーカヤックの各ジャンルから興味や体力によって好みのメニューをチョイスできます。

切り立った稜線が険しくも壮麗な利尻山は、頂上に登ると360度見渡す限りの海!ここにしかない、そんな特別な風景を味わうツアーも充実しています。8〜10月限定の美しい夕陽や満天の星空、オホーツク海からのぼるご来光を体験できる〈利尻山中泊登山ツアー〉や、冬は、海へ向かって山肌を滑り降りていくバックカントリーツアーが人気。いずれも一期一会の山の風景に出会うことができます。

7月上旬頃の登山の様子。まだ雪が残っています。(写真:利尻自然ガイドサービス)

(写真:利尻自然ガイドサービス)

利尻島では山はもちろん、海も楽しみたいところ。リピーターが多い、夏の〈礼文島シーカヤックキャンプ〉は利尻島からすぐ北にある礼文島の西海岸へ。

礼文島の西海岸を南北に横断する道路がないため、誰もいない秘境のような海岸を貸し切って、星空の下でキャンプを楽しめる冒険の旅です。ちなみに、礼文島の海岸はアザラシに出会えるスポット。カヤックでの移動中に、アザラシの群れに囲まれることもあるそう!

こんなに近くで、ゴマフアザラシの群れに出会えます!

「大人数の団体ツアーでは行けない、ちょっとマニアックなツアーを提案しています。僕自身も大好きな利尻の山や海の、時期や時間帯によって移り変わる風景を『素晴らしいね』と外から来たお客さんに褒めてもらえたり、喜んでもらえたりするのが何よりうれしいですね」

Seakayak in Rebun Island from toshiya watanabe on Vimeo.

(利尻自然ガイドサービスHPより)

また、アウトドア初心者でも気軽に楽しめる夏メニューの「花ガイドツアー」では、5月の雪解けから週替わりで数百種類の花が咲き乱れる利尻島の、そのとき一番の花園へ案内してもらえます。高緯度に位置する利尻島は、本州では2000メートル付近でしか見られない高山植物が山の斜面をはじめ、平地でも見られるというまたとない環境。渡辺さんは利尻の花や植物の知識ももちろんプロ。著書の『利尻花登山』(北海道新聞社、1404円)を参考に、あらかじめ花のシーズンをチェックしておくのもよさそうです。

Mt.RISHIRI BACKCOUNTRY TOUR from toshiya watanabe on Vimeo.

(利尻自然ガイドサービスHPより)

アウトドア後、心地よく疲れた体をゆっくりと癒すなら、宿は〈マルゼンペンション レラモシリ〉へ。渡辺さんの運営する〈まるぜん観光(株)〉が2011年にオープンした、利尻山をのぞむ温泉や新鮮な魚介を堪能できるペンションです。利尻自然ガイドサービスの事務所も兼ねているので、各種ツアーの発着場所のため、ツアー参加者にはとくにおすすめの宿です。

マルゼンペンション レラモシリの外観。(写真:利尻自然ガイドサービス)

広々とした窓に囲まれた明るい吹き抜けのダイニングスペースでは、食事以外にも憩いの時間を過ごせるほか、夏場は屋外の〈風のテラス〉で島の心地よい風に吹かれながら景色を楽しむことも。客室は清潔感溢れる白とブラウンで統一され、落ち着いたくつろぎのひとときを過ごせる空間。全室バストイレ付きなところもうれしい。さらに共用の浴場には、利尻富士温泉の湯が引かれたこだわりの露天風呂が。天気のいい日は利尻山を眺めながら、夜は星空を見上げながら、極上の湯浴みが楽しめます。また、男女各ひとつの露天風呂は、10〜5月まではひとつのみで男女入れ替え制に変わります。

露店風呂からは気持ちのよい景色が広がります。(写真:利尻自然ガイドサービス)

ペンション レラモシリには素泊まりから夕食付きまでさまざまなプランが選べ、アウトドア目的の滞在のほかビジネス利用もOK。お楽しみの夕食には、まるぜん観光が鴛泊フェリーターミナルで営む〈食堂丸善〉看板メニューで、2年連続〈全国ご当地どんぶり選手権〉で大賞を受賞したうにめし丼の釜飯バージョンをいただけます。うにといくらをふんだんにあしらったとっておきのおいしさは、ぜひ味わってほしい逸品!そのほかにも島ならではの旬の新鮮な海の幸をたっぷりといただけます。早朝出発する登山のお客さんには、朝ごはんがわりのおにぎり弁当つきといううれしいサービスも。そして、主に宿泊のお客さんを対象とした〈マルゼンレンタカー〉は利尻島一リーズナブル。島めぐりにはもってこいです。

利尻自然ガイドサービス、ペンション レラモシリ、マルゼンレンタカーはいずれも各サイトの申し込みフォームか、電話、Eメールにて予約できます。また、ペンション レラモシリのフロントにて、いずれも空き次第で直接申し込みも可。フロントでは利尻島の観光おすすめポイントなども教えてもらえるので、気軽にスタッフへ訊ねてみましょう。

原生林に囲まれ、ひそやかにたたずむ姫沼。1キロほどある沼のまわりをぐるりと散策できる。

島を知りつくし、利尻島観光をトータルで手がける渡辺さんは、かつて就職とともにいったん島を離れ、神奈川に移住しサーファーショップに勤務。その後結婚を機に2003年、いずれ戻るつもりだった利尻島へUターンします。もともとお母さまが民宿〈お宿マルゼン〉と〈丸善食堂〉を運営していたなかで、利尻島には登山客が多いものの、滞在型ガイドはいても島出身のガイドがひとりもいなかったことから、渡辺さんは“それなら自分が島のガイドになろう”と決意。戻ってからは日本山岳ガイド協会の登山ガイド資格をはじめ、次々とガイドの資格を取得。2004年には利尻自然ガイドサービスを設立し、以来、利尻島にちりばめられた数々の魅力を、訪れる人へと伝えています。

鴛泊港の北側にある展望台、ペシ岬。標高93メートルなので、サクッと登りやすい。頂上からの眺めも気持ちよい。

「海を隔てているため、シーズンでもあまり混雑しないのが利尻島のいいところです。2〜3泊するとじっくりと満喫できますよ。まずは島までの船旅を楽しんでもらって、まるごと自然の公園のような利尻島で素晴らしい景色に出会いながらゆったりと過ごしてほしいですね」

利尻山の美しい姿を見ることができる〈オタトマリ沼〉。ここからの景色は、白い恋人のパッケージにも。

information

利尻自然ガイドサービス

住所:利尻郡利尻富士町鴛泊字栄町227-5 マルゼンペンション レラモシリ内

TEL:0163-82-2295

営業時間:8:00~19:00

http://www.maruzen.com/tic/guide/

※マルゼンペンション レラモシリ

http://www.maruzen.com/tic/oyado/index.html

※マルゼンレンタカー

http://www.maruzen.com/tic/rent/index.htm

wrtiter profile

Akiko Yamamoto

山本曜子

ライター、北海道小樽生まれ、札幌在住。北海道発、日々を旅するように楽しむことをテーマにした小冊子『旅粒』発行人のひとり。旅先で見かける、その土地の何気ない暮らしの風景が好き。
旅粒
http://www.tabitsubu.com/

credit

photo:加藤新作
special thanks:
SOYA PARTY

credit

supported by 北海道観光振興機構

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