東東京の魅力ある様々な “場” をリサーチして探し出し、コンサートやパレードができる “舞台” へと変容させていこう!というプロジェクト、〈BLOOMING EAST〉。
最初のターゲットは、質の高いものづくりのまちとして広く知られる墨田区。2016年3月12日(土)、このまちの持つ魅力を、ライブ・シンポジウム・トーク・ワークショップなどで表現するイベント〈BLOOMING EAST 東東京プレイツアーvol.1「八広、東墨田、初花」〉が開催されます。
今回の舞台となる八広、東墨田は、プロジェクトのリサーチツアーを重ねるなかで出会った場所。ここは皮革・油脂・プラスチック・金属などを扱う工業地域であり、清掃工場・リサイクル施設・廃棄処分場も日々稼働するエリアです。
東京のものづくりを支え続け、ものの始まりから終わりまで全てを包括できるこのまちの持つ魅力を、1日がかりのイベントで表現します。
油田カフェ
第一の会場は、〈油田カフェ〉。ここでは地元工場オーナーによる『ファクトリーオーナーズトーク』は、廃食油リサイクルの〈株式会社ユーズ〉、金属加工の〈浜野製作所〉、皮革製造の〈山口産業〉という、この地域に工場を構える異業種オーナーによるトークを開催。
異業種同士だから語れる、ここでしか聞けない「八広、東墨田」の歴史や魅力を紹介! トーク後には、これまで行ってきた墨田区総舞台化リサーチ報告会も。会場の〈油田カフェ〉は、TOKYO中に眠っている食用油を回収し、電気や車の燃料などを作って“資源循環型社会”を作るという目的のもと運営されているユニークな施設です。
第二の会場〈吾嬬の里〉ではシンポジウム〈公共、音楽〉を開催。 音楽が公共の場で奏でられる機会が増えるいま、様々な立場で音楽と公共に関わるゲストを迎え、その関係を見つめ直すためのシンポジウムです。
登壇者は岸野雄一さん(スタディスト/音楽家)、熊倉純子さん(東京藝術大学音楽環境創造科教授)、斎藤貴弘さん(弁護士/Let’s DANCE共同代表)、蓮沼執太さん(音楽家)、山川冬樹(アーティスト)さん。
またボストン出身の “割り箸ピアニスト” Sami Eluさんによるライブ&楽器づくり体験も。
そして〈東墨田会館〉と〈社会福祉会館〉では、なめし革をつかった〈ミニぞうさん〉や、とても希少な生革(なめす前に乾燥させた半透明の皮)を使った太鼓など、ものづくり体験ワークショップを開催。参加無料、大人も子供も誰でも参加できます(材料が無くなり次第終了)。
また、長く閉じていた空き工場を使った〈メタルハウス〉では、ミュージシャンの寺尾紗穂さんのピアノ弾き語りを開催。1日のイベントのフィナーレとして、日中開催されていたイベントのアーティスト、ゲスト、参加者がここに集うのだそう。賑やかで楽しそうです。
各イベントの開催時間、参加方法など、詳細はWebサイトにて。
information
東東京総舞台化プロジェクト BLOOMING EAST 東東京プレイツアー vol.1 八広、東墨田、初花
writer profile
Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。
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