麻と日本文化。
かつて大麻は日本人にとって生活の一部で、
特に大麻からとれる「麻布」は暮らしに欠かせないものだった。
麻とは大麻、苧麻、亜麻などの総称で、日本に自生するものの多くは「大麻」と呼ばれる。
第二次世界大戦後、GHQの占領政策によって
「大麻取締法」が制定されて原則禁止となる以前は、
日本では大麻を栽培することが国家によって奨励され、大きな産業となっていたという。
古来から長い麻の伝統を持つ日本。
麻産業は、日本における食料とエネルギ-の
自給自足そして環境保全を可能にするともいわれる。
食糧の自給率が40%と懸念されているが、
衣料の自給率はさらに低い。
そしてそのほとんどが石油エネルギーに頼った化学繊維に占められている。
現在、国内の絹、綿、麻の自給率は1%以下。
日本の伝統的な着物の糸もほとんどが輸入に頼っている。